8.原爆犠牲ヒロシマの碑
元安橋から公園を出て、右に曲がった川沿いに「原爆犠牲ヒロシマの碑」がある。
地元の高校生たちを中心にした、原爆瓦のかけらを元安川から掘り出す体験学習が行われていた。
それをきっかけに、全国の小・中・高校生や一般市民に募金運動が広まって、1982年に建立された碑である。
かつて「原爆の子の像」は、同年代の子どもが後障害に倒れたことがきっかけで子どもたちの手で建立された。
この碑は川の中の遺物がきっかけである。
時の経過を経て、直接性が少し遠のく感がある。
とはいえ、自分の手で掘れば被爆当時の瓦が出てくる、そういう時代の平和学習の活動の成果である。
原爆瓦は、原爆の熱線に照射された屋根瓦の釉薬が一瞬に沸騰して泡立ったもの。
重なって露出していなかった部分との境界がくっりきしていることから、後の火災によるものではないことがわかる。
これは、原爆ドーム前の元安川の岸で1981年に採取したもの。